今回は、起業して間もない企業や安定していない企業でも多額の資金を調達することができる「ベンチャーキャピタル」について解説していきます。
ベンチャーキャピタルを利用して、会社が成長・上場したという話はよくある話なので、今回の内容は必見です!
リスクについても解説しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
1.ベンチャーキャピタルとは

ベンチャーキャピタルとは、まだ未上場の企業に対して、今後の成長を予想し出資を行うことを指します。
ベンチャーキャピタルをなぜ行うのかというと、未上場時に投資を行うことで、それ以降に上場や成長した場合、未上場時に購入していた株の価値が上がるからです。このように、当初の投資額と上場後の株式の売却額との差額で利益を得ることをキャピタルゲインといいます。
ベンチャーキャピタルでは、少しでもキャピタルゲインが高まるように、投資後も経営支援という形で、経営者とともに会社の価値向上を図ります。
2.ベンチャーキャピタルの流れとは

ベンチャーキャピタルは、以下のような流れで行われます。
1.資料の準備
まずは、投資家の方に安心して投資をしてもらえるように、資料を準備しましょう。具体的には、事業内容が分かる資料や会社の魅力を伝えるためのプレゼンテーション資料などを準備しておくと良いでしょう。
初めて人に会う時に第一印象で7割の印象が付いてしまうように、投資家も資料を見て会社の印象を決めます。投資家が会社の事について初めて知る機会なので、魅力的な資料を作成しましょう。
2.投資家へコンタクト
魅力的な資料が出来上がったら、投資家へコンタクトを取りましょう。ベンチャーキャピタルにコンタクトをとる場合は、電話やメールアドレスがすぐに分かるため比較的容易にコンタクトを取ることができます。しかし、個人投資家は基本的に知人の紹介やイベント、金融機関からの紹介などでしかコンタクトを取ることができません。
どこに投資家とのつながりがあるのか分からないので、知り合いや金融機関に1度投資家を紹介してもらえないか尋ねるのも良いかもしれません。
3.交渉
投資家とのコンタクトが取れたら、いよいよ交渉です。交渉では、最初に作成した資料で自社のプレゼンテーションを行います。その後、質疑応答や投資条件交渉を経て、実際に出資が行われるという流れとなっています。
投資条件交渉では、EXITの可能性・財務戦略・市場におけるポジションの優位性などを基に、交渉が行われます。
3.ベンチャーキャピタルのメリット・デメリット

ベンチャーキャピタルのメリットは以下の通りです。
【メリット】
1.未上場企業でも多額の資金を調達することができる可能性がある
ベンチャーキャピタルは、将来性が重視されている為、起業から間もない企業や安定していない企業でも多額の資金を調達することができる可能性があります。
今後の事業のビジョンや将来性に魅力を感じてもらえれば、資金を調達できる可能性が高くなるので、今後の戦略やビジョンを明確にしておきましょう。
2.企業の成長スピードが速くなる
ベンチャーキャピタルによって資金を調達すると、資金に加え経営支援を受けることができます。そこで、経営に関するノウハウや助言してもらうことができ、企業の成長スピードを加速させることができます。
また、ベンチャーキャピタルを行っている会社は、多くの未上場企業に出資している為、出資先同士の事業提携の提案もしてくれます。
事業提携によって会社同士のつながりを作りたい企業はベンチャーキャピタルから、経営のノウハウや助言をいただきたいという方は、個人投資家から出資をしてもらうことをおすすめします。
3.信用が高くなる
ベンチャーキャピタルから出資を受けることができると、将来性が期待されている企業として社会的な評価・信用が高くなります。また、ベンチャーキャピタルによって、財務状況が良好になれば、金融機関から融資を受けることができる可能性が高くなります。
こうしたことから、ベンチャーキャピタルはスタートアップ企業にピッタリの資金調達方法です。
【デメリット】
1.経営が自由に行えなくなる可能性がある
ベンチャーキャピタルは、経営のノウハウや助言を頂けるというメリットがありますが、それによって経営が自由に行えなくなる可能性もあります。
ベンチャーキャピタルは、未上場企業に成長・上場してもらえなければ、リターンを得ることができないため、利益を優先した助言を行います。
そのため、自由な経営をしたいと考えている経営者には向いていない資金調達方法といえます。
2.業績が悪化した場合は、早期に資金回収される
ベンチャーキャピタルは、未上場企業の将来性を期待して出資を行いますが、業績の悪化など資金を回収できる可能性が低いと判断した場合、早期に資金回収を行います。
これにより、事業が計画通りに進まなくなり、倒産してしまう企業も少なくありません。業績が悪化してしまった場合は、資金を回収され、事業が進まなくなるというリスクも頭に入れて、ベンチャーキャピタルから出資を利用するようにしましょう。
4.ベンチャーキャピタルはどんな人におすすめ?

ベンチャーキャピタルは以下のような企業におすすめの資金調達方法です。
1.経営支援を受けたい
ベンチャーキャピタルでは、経営のノウハウや助言を頂くことができます。
特に起業して間もない企業や安定しない企業の方は、ベンチャーキャピタルを利用し、経営サポートを行ってもらうことで、事業が成長できる可能性が高くなります。
しかし、ベンチャーキャピタルから出資してもらう際は、自由な経営ができなくなるかもしれないというリスクも頭に入れて行うようにしましょう。
2.返済リスクを背負いたくない
銀行からの融資の場合は、返済義務が生じるためそれなりのリスクを背負うことになります。しかし、ベンチャーキャピタルからの出資は、負債ではないため返済の義務がありません。
返済義務はありませんが、事業が成長する可能性が低くなってしまった場合、ベンチャーキャピタルは損失を最小限にするために早期に資金を回収する可能性があります。
3.社会的な評価・信用を上げたい
ベンチャーキャピタルから出資を受けた企業は、将来性に可能性を感じられている企業として、社会的な評価・信用が高くなります。
社会的な評価・信用が高くなれば、さらに他のベンチャーキャピタルや金融機関から資金を調達できる可能性があります。
そのため、ベンチャーキャピタルに出資してもらえれば、起業して間もない企業でも急成長することができるのです。
5.まとめ
今回は、ベンチャーキャピタルのメリットや流れについて解説させていただきました。
今回の内容をまとめると以下の通りです。
・ベンチャーキャピタルは、信用が低い企業でも多額の資金を調達できる可能性がある。
・早期回収や経営の自由度が下がってしまうというリスクも頭に入れておく必要がある
・企業の成長スピードを加速させることができる
ベンチャーキャピタルを利用すれば、多額の資金を調達することができ、ありえないようなスピードで事業を成長させることができます。
リスクを理解して有効的に利用しましょう!