
「まとまった資金が欲しい」
事業拡大などする時に、このように考える人は多いでしょう。
こんな時、頭に浮かぶのは【銀行融資】かと思います。
銀行なら信用もできるし、安心安全です。
しかしこの銀行融資、審査に通らない場合もあります。
「銀行融資の審査は厳しい」なんて声も。
では一体どのような場合に審査に落ちてしまうのか、また銀行融資の審査の流れやポイントについてもご紹介していきます。
銀行融資の特徴

銀行融資とは、簡単に説明すると銀行からお金を借りることです。
事業拡大などする時に、どうしてもお金が必要になります。
そんな時に条件をクリアすれば、銀行からお金を借りることができるのです。
もちろん銀行融資は、個人事業主でも受けることができます。
銀行融資の種類

そんな銀行融資には、主に3つの種類があります。
プロパー融資
プロパー融資とは、銀行が顧客に直接貸し付けをすることです。
第三者機関が入らないので、手数料もありません。
しかし審査が特に厳しいというデメリットも。
信用保証協会付き融資
信用保証協会付き融資とは、信用保証協会の保証を受けてから、金融機関の融資を受けることです。
この場合、信用保証協会の審査が先に入るので、審査の期間が長くなります。
しかし信用保証協会付き融資の場合、万が一、途中で返済ができなくなってしまったときに、保証協会が80%〜100%の保証をしてくれるので、銀行は貸し倒れのリスクを避ける事ができます。
銀行ビジネスローン
銀行ビジネスローンは、通常の銀行融資の審査が通りにくい小規模事業者や、急ぎで資金が必要な方向けのビジネスローンです。
審査期間も短く、審査も通りやすいのですが、銀行融資の中では金利は高めです。
銀行融資の特徴

上記のように、銀行融資には種類がありますが、大きく見て4つの特徴があります。
限度額が大きい
銀行融資には基本限度額がありません。
ですので大きなお金を借りることも可能ですが、希望金額が高くなればなるほど、審査が厳しくなります。
金利が低い
ファクタリングやビジネスローンなど、銀行融資以外にも資金調達方法はたくさんあります。
むしろ、銀行融資より簡単に資金調達できる機関の方が多いのです。
しかし銀行融資は、その他の資金調達方法よりも金利が低いのが特徴で、メリットでもあります。
銀行融資の場合、金利は2%前後です。高くても5%ほどでしょう。
金利は馬鹿にできません。
金利の高い所からお金を借りてしまうと、返す時にとても苦労してしまいます。
審査が厳しい
銀行融資は、金利が低い分審査が厳しくなります。
そして審査に時間もかかります。
審査の期間は、融資の種類によっても変わってきますが、早くても1〜2週間、遅いと2ヶ月近くかかることもあります。
担保や保証人が必要
銀行融資の場合、担保や保証人がいた方が、圧倒的に審査で有利になります。
というより連帯保証人は、要求されることが多いです。
銀行は、お金を貸してその時にでる利益で儲けています。
ですので、お金を貸しても返ってこないのであれば、貸す意味がありません。
信用材料として、担保や保証人を用意しておきましょう。
銀行融資に通らない原因とは?

銀行融資の審査に落ちてしまう理由は、個々で違います。
しかし「このような場合は特に落ちやすい」というパターンがあるのも事実です。
ではどのような場合が審査に落ちやすくなってしまうのでしょうか?
税金等の支払いに遅延がある
税金や公共料金、クレジットカードの支払いに遅延がある場合、銀行融資に通りにくくなってしまいます。
期日に支払えないということは、払えるお金がないととらえられてしまうので、マイナスな印象を与えてしまいます。
また、一度信用情報機関に傷がついてしまうと、5年は残ってしまいますので注意が必要です。
すでに傷がついてしまっている場合は、情報が消えてから融資の申し込みをした方が良いでしょう。
自己資金が少ない
自己資金がほとんどないのに、高額な融資を申し込んでも、銀行側は返済能力を疑います。
しかし自己資金がある程度あれば、事業経験が短く、安定しない会社でも、安定するまでは自己資金から払えると判断されることもあります。
事業計画書が現実的ではない
銀行融資を申し込む際に、事業計画書を作成し提出します。
この事業計画書が現実的ではない場合、融資に通らない可能性が出てきます。
事業計画書の作成が苦手な人は、専門家にお願いするのも1つの手です。
面談に失敗
これは絶対ではありませんが、面談で社会人として相応しくない言葉遣いや身なりだった場合、やはり悪いイメージを与えてしまいます。
面談の際は、良いイメージを与えられるように、言葉使いや身なりも気をつけましょう。
銀行融資の審査の流れとポイント

ここからは、銀行融資の流れとポイントをご紹介します。
流れとしては、5つのステップで進めていきます。
①融資の申し込み
まずはじめに、融資の申し込みをします。
申し込み方法は以下の2パターンがあります。
- 銀行に直接訪問、もしくは電話で申し込む
- 営業の融資担当者に相談する
顔見知りの融資担当者がいるのなら、その担当者に申し込む方が良いでしょう。
その方が、融資も受けやすくなり、スムーズにいきます。
②書類の提出
申し込みができましたら、次は必要書類の提出です。
必要書類は、銀行側から指示があります。
主に必要な書類がこちら。
事業計画書 | 今後どのように運営していくかを示す計画書 |
損益計算書 | 会社の利益をまとめもの |
資金操り表 | 資金操りの計画を示した表 |
試算表 | 決算のための集計一覧表 |
貸借対照表 | 決算時の財務状況を示した表 |
本人確認書類 | マイナンバーカード、免許書等 |
その他にも書類を求められる場合もありますので、上記の書類は事前に用意しておき、すぐ提出できるようにしておきましょう。
③担当者との融資面談
担当者との融資面談は、書類だけではわからない人柄や将来性などを見られます。
創業の動機や、事業の内容、事業がうまくいかなかった場合どうするかなど、細かく聞かれます。
特によく聞かれるのが、「自己資金額」と「その自己資金をどのように用意したのか」です。
聞かれる内容はある程度決まっているので、返答内容を考えておきましょう。
また、クレジットカードや公共料金の滞納などがある場合、なぜ滞納してしまったのか細かく聞かれますので、滞納はしないようにしましょう。
④審査
面談まで終わりましたら、いよいよ審査に入ります。
この時、書類に不備がある場合、担当者から連絡がきます。
もし連絡がきたら、直ちに修正し、再提出しましょう。
審査期間は、上記でもご紹介した通り、融資の種類によっても変わってきます。
⑤融資実行
融資の審査が通過した場合、担当者から連絡がきます。
その後、契約書を交わせば融資実行です!
しかしここで注意点が!!
融資実行されても、すぐに着金するわけではありません。
契約完了してから、実際融資が受けられるまでには約1ヶ月程度かかります。
その点も踏まえて、日にちに余裕を持って融資の申し込みを検討しましょう。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
銀行融資は、審査が厳しく、そして時間がかかります。
しかしその分、安心、安全に低金利で融資が受けられます。
銀行融資を申し込む際は、事前にしっかり準備をし、万全の状態で申し込みをしましょう。